健康にいい!鯖(さば)に含まれる栄養と健康効果16選について

 

健康にいい!鯖(さば)に含まれる栄養と健康効果16選について

f:id:dukemaguro:20191031165510j:plain

サバはスズキ目サバ科のサバ属、グルクマ属、ニジョウサバ属などに分類される魚の総

称で、世界各地で食用とされています。日本近海ではマサバ、ゴマサバ、グルクマ、ニ

ジョウサバなどの4種が見られます。サバは古くから日本で食べられていて、塩焼きや

味噌煮、シメサバなどで食べると美味しいですよね。そんなサバには一体どんな栄養が

含まれていて、どのような健康効果があるのでしょうか。今回は鯖(さば)に含まれる栄

養と健康効果16選についてお伝えしていきます。

 

 

鯖(さば)に含まれる栄養と健康効果16選について

サバには、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンA、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタ

ミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12葉酸パントテン酸、ビオチ

ン)、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグ

ネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガンヨウ素、セレン、クロム、DHA(ドコサヘ

キサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)などの栄養が豊富に含まれていて、「免疫力

アップ」「疲労回復」「高血圧の予防」「貧血の予防」「高コレステロールの予防」

「ガンの予防」「糖尿病の予防」「喘息の予防」「関節炎の予防」「脳障害の予防」

認知症の予防」「目の健康維持」「骨や歯の健康維持」「精神の安定」「老化防止」

「美肌効果」などの健康効果があります。

 

免疫力アップ

偏った食生活や、加齢、冷え、ストレスなどが原因で免疫力は低下してしまいます。サ

バに豊富に含まれるタンパク質には白血球などの免疫細胞や、免疫に関わる酵素の材料

となる働きがあります。また、喉や鼻などにある粘膜や、血管を健康な状態に保つこと

で、細菌やウイルスに感染することを防ぐ働きがあるビタミンAや、細胞がウイルスや

細菌に感染するとシグナルとなって免疫細胞を活性化させる働きがある亜鉛、抗酸化作

用によって免疫細胞が働きにくくなる原因である活性酸素を除去し抑制することで免疫

細胞を活性化させる働きがあるセレンやビタミンE、免疫の為の必要なタンパク質の生

成を助ける働きや、免疫機能を維持する効果のある免疫グロブリンという抗体の生成に

関与するビタミンB6やパントテン酸葉酸などのビタミンB群も含まれているので、サ

バは免疫力をアップするのに良い食材と言えます。

 

疲労回復

人間の身体は、病気、栄養不足、運動不足、睡眠不足、ストレスなどによって、疲れて

しまうと疲労状態になってしまいます。サバに多く含まれるビタミンB群には、エネル

ギーを生み出すために欠かせない三大栄養素である糖質、脂質、タンパク質の分解や代

謝に必要な酵素補酵素としてサポートする重要な働きがありエネルギー不足による疲

労を防ぐ効果があります。また、筋肉を修復することで、筋肉が弱り、内臓の働きが衰

えて疲労しやすくなるのを防ぐ働きがあるタンパク質も含まれているので、サバには疲

労回復に効果的な食材と言えます。

 

高血圧の予防

偏った食生活、肥満、喫煙、過度な飲酒、ストレスなどが原因で血圧が高くなってしま

うと高血圧になってしまいますが、サバに含まれるカリウムには高血圧の原因の一つで

ある過剰に摂取しすぎたナトリウム(塩分)を排出し、体内の水分濃度を調整する働きが

あります。また、血液をサラサラにすることで、血圧の上昇を抑える働きがある

DHA(ドコサヘキサエン酸)や、血栓を作りににくくして血液を通りやすくし、血圧を下

げる働きがあるEPA(エイコサペンタエン酸)、血管を緩めることで、血圧の上昇を抑え

る働きがあるマグネシウムや、体内で使用されたナトリウムの排出を促進し血圧を下げ

る働きがあるタンパク質なども含まれているので、サバには高血圧を予防する効果があ

ると言えます。

 

貧血の予防

血液中で酸素運搬の役割を果たすヘモグロビンを構成する重要な成分のひとつである鉄

が不足してしまうと、ヘモグロビンが体内で生成されずに減少してしまい、貧血になっ

てしまいます。サバにはヘモグロビンを生成するのに必要な成分である鉄が含まれてい

ます。また、ヘモグロビンを含有している赤血球の生成を促す働きがあるビタミンB群

のひとつであるビタミンB12や、ホルモンバランスの調整や赤血球の中にあり血液中で

鉄や酸素を運んでいるヘモグロビンを生成するのに必要なビタミンB6、異常な赤芽球が

増えてしまい酸素が減って貧血になるのを防ぐ働きがある葉酸、抗酸化作用によって体

に身体に有害な活性酸素を除去し抑制することで、病気などの抵抗力を高めて全身の細

胞に酸素を運んでいる赤血球の生成や、血流を改善する働きがあるセレンやビタミン

E、造血を助ける働きがある亜鉛や銅なども含まれているので、サバには貧血を予防す

る効果があると言えます。

 

コレステロールの予防

コレステロールには、善玉コレステロールと呼ばれるHDLコレステロールと、悪玉コレ

ステロールと呼ばれるLDLコレステロールがあります。善玉コレステロールには、血液

中に浮遊する余分なコレステロールや血管壁にくっついたコレステロールを回収し除去

する働きがあり、悪玉コレステロールには善玉コレステロールと反対に細胞膜などを形

成するために血液中にコレステロールを送り出す働きがあります。この悪玉コレステロ

ールが増えすぎてしまうと血液中にコレステロールが増え、血管壁にくっついてしま

い、血中のコレステロール値が高い状態になってしまいます。サバに含まれるDHA(ド

コサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)には、血中の中性脂肪やコレステロー

ルを低下させる働きがあるので、サバには高コレステロールを予防する効果があると言

えます。

 

ガンの予防

ガンは日本人の三大死亡原因の1つとしてされていて、約3人に1人がガンで亡くなっ

ていると言われています。サバに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペ

ンタエン酸)には、がん細胞の増殖や転移を抑制する働きや、身体の細胞をガン細胞へと

変化させるように促す活性酸素を体外へと排泄する働きがあります。また、抗酸化作用

によって、ガンの原因物質である増えすぎてしまった活性酸素を除去し抑制する働きが

あるセレンやビタミンEなども含まれているので、サバにはガンを予防する効果がある

と言えます。

 

糖尿病の予防

偏った食生活、運動不足、肥満、喫煙、ストレス、遺伝、インスリン欠乏などが原因で

血糖値が高くなってしまうと糖尿病になるリスクが高まってしまいます。サバに含まれ

DHA(ドコサヘキサエン酸)には、血糖値を下げる働きがあります。また、中性脂肪

悪玉コレステロールを下げる働きがあり、血糖値が高い原因となる肥満を改善する効果

があるEPA(エイコサペンタエン酸)や、インスリンの働きが悪くなり、分泌がうまくい

かなくなってしまうのを防ぐマグネシウムなども含まれているので、サバには糖尿病を

予防する効果があると言えます。

 

喘息の予防

呼吸をするときの空気の通り道である気道が、アレルギーなどの炎症によって敏感にな

り、痙攣(けいれん)を起こして狭くなってしまうと喘息(ぜんそく)になってしまいます。

サバに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)には、アレルギ

ーが起こる原因である、体内で作られたプロスタグランジンという化学物質やその仲間

が作られるのを抑制する働きがあるので、サバには喘息を予防する効果があると言えま

す。

 

関節炎の予防

関節痛やリウマチは体内にサイトカインという炎症物質が分泌されることによって起こ

ります。サバに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)には炎

症を抑える働きを持つ抗炎症作用があります。この抗炎症作用には関節の腫れ、痛み、

こわばりを緩和するなどの効果があるので、サバには関節炎を予防する効果があると言

えます。

 

脳障害の予防

サバに含まれる、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)には脳の神経

細胞膜に働きかけ、細胞膜を柔らかくすることによって、神経の働きを助ける効果があ

ります。また、血管を柔らかくして、血流を良くすることで、脳に栄養をいきわたらせ

てくれる働きもあるので、サバには脳が栄養不足になり知力や精神に悪影響を及ぼすの

を防ぐ効果があると言えます。この効果に脳障害である発達障害などを予防する効果が

あります。

 

認知症の予防

脳の神経細胞は生まれてから増えることなく、歳を重ねるとともに減っていってしまい

ます。脳の神経細胞が減ってしまうと脳の働きが低下してしまい認知症になりやすくな

ってしまいます。サバに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)には脳を刺激して、残った

神経細胞を活性化させる働きがあります。脳は刺激を与えて鍛えれば、鍛えただけ向上

する性質があるので、脳を刺激することができるDHAを含んでいるサバには認知症を予

防する効果があると言えます。

 

目の健康維持

テレビや、スマートフォン、インターネットなどを長時間使い続けてしまうと眼が疲れ

てしまいますが、サバに含まれるセレンには抗酸化作用があり、この抗酸化作用には目

を光障害から保護することで、パソコンやスマートフォンなどを長時間使用することに

よる眼精疲労の改善や、加齢性の目の病気である白内障や加齢黄斑変症などを予防する

効果があります。また、目の結膜を活性化させる働きによって、目の潤いを保つのをサ

ポートする効果や視覚情報を脳に伝えるロドプシンという物質の再合成を促進する働き

などがあるビタミンAや、目の周辺の筋肉の疲れを和らげる働きがあるビタミンB1、目

の粘膜を正常にする働きがあるビタミンB2や、目の水晶体の代謝と免疫機能を高める

働きがあるビタミンB6、視神経の機能を正常にする働きがあるビタミンB12や、血行

促進作用によって疲れ目やドライアイの防止や老眼予防に効果があるビタミンE、視神

経の伝達をサポートする働きがある亜鉛なども含まれているので、サバは目を健康に維

持するのに良い食材といえます。

 

骨や歯の健康維持

サバには骨や歯を作るのに必要な主成分であるカルシウムが含まれています。また、吸

収されにくいカルシウムの吸収を促進し、骨や歯を丈夫にして骨の強度を高める働きが

あるビタミンDやビタミンKなども含まれています。ビタミンDは食品から摂取しなくて

も、日光を浴びることで人間の体内で合成されるビタミンですが、近年は日光を浴びる

機会が少ない方や、紫外線を極度に避ける方などが増えているので、ビタミンDが不足

している方が多くなっています。なので、ビタミンDやビタミンK、カルシウムを含む

サバは骨や歯を健康に保つのに良い食材と言えます。

 

精神の安定

現代社会はストレスを受けることがとても多く、ストレスをためて生活している方が増

えています。人間の身体はストレスを感じると、その状況に対応するためにストレスを

緩和する働きがある副腎皮質ホルモン(抗ストレスホルモン)を分泌します。サバにはこ

の抗ストレスホルモンの合成を促進する働きによってストレスを緩和する効果があるパ

ントテン酸が含まれています。また、糖質の代謝を促進することでイライラの解消に効

果があるビタミンB1や、感情のバランスを調整し情緒不安定になったり、イライラし

やすくなったりするのを防ぐセロトニンと呼ばれる脳内ホルモンの分泌を促す働きがあ

ビタミンD、神経の興奮や緊張を緩和する働きによって、神経機能や精神面が不調に

なるのを防ぐ効果のあるカルシウムなども含まれているので、サバはストレスを緩和し

精神を安定させる効果があると言えます。

 

老化防止

体に侵入したウイルスや細菌を攻撃する働きがある活性酸素が過剰に働くと正常な細胞

にも攻撃をしてしまいます。これにより細胞内や核酸、血管内などの体の様々な部位に

悪影響を与えてしまい、老化の要因となってしまいます。サバに含まれるセレンやビタ

ミンEには抗酸化作用があり、増えすぎてしまった活性酸素を除去し抑制する働きによ

って、活性酸素が過剰に働き正常な細胞を攻撃してしまうのを防ぐ効果があるので、サ

バには老化を防止する効果があると言えます

 

美肌効果

サバに含まれるセレンやビタミンEには抗酸化作用があり、体のサビと言われる過酸化

物質が生成されるのを防ぎ、くすみの原因を作りにくくする働きがあります。また、血

液循環を促すことで、クマやくすみを改善する働きや、肌の新陳代謝を向上させるなど

の効果があるナイアシンや、脂質の代謝に関与し過酸化脂質を分解する働きによって、

過酸化脂質が原因のひとつとして考えられている大人ニキビを予防する効果のあるビタ

ミンB2、肌のターンオーバーを正常に保ち、肌をスベスベにする働きがあるビタミンA

なども含まれているので、サバには美肌効果があると言えます。

 

最後に

今回は鯖(さば)に含まれる栄養と健康効果16選についてお伝えしました。「サバの生き

腐れ」といわれるように、サバは水揚げ後、すぐに死後硬直を起こしてしまいます。そ

の後の自己消化が早く、細菌による腐敗が起きやすい魚なので、サバを買うときは、目

が澄んでいて、体の色が鮮やかで光沢があり、身が硬くしっかりとしていて、背が青く

腹が白いものを選ぶと良いでしょう。サバには人間の体内では作ることが出来ないオメ

ガ3必須脂肪酸DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの栄養が

豊富に含まれていて、健康面で役立ってくれること間違いなしなので、積極的に食べて

いきたい魚ですね。