健康にいい!鰻(うなぎ)に含まれる栄養と健康効果16選について

 

健康にいい!鰻(うなぎ)に含まれる栄養と健康効果16選について

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ウナギはウナギ科ウナギ属に属する魚類の総称で、世界中の熱帯から温帯にかけて分布

しています。日本では土用の丑の日に夏バテ予防として食べられますが、ウナギの旬は

冬眠に備えて身に養分を貯える晩秋から初冬にかけての時期です。ウナギは蒲焼きや白

焼き、ウナギパイ、マトロット、アールズッペなどの料理で食べると美味しいですよ

ね。そんなウナギには一体どんな栄養が含まれていて、どのような健康効果があるので

しょうか。今回はウナギに含まれる栄養と健康効果16選についてお伝えしていきます。

 

 

鰻(うなぎ)に含まれる栄養と健康効果16選について

ウナギには、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンA、ビタミンB群(ビタミンB1、ビ

タミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12葉酸パントテン酸、ビオチ

ン)、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグ

ネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガンヨウ素、セレン、モリブデンDHA(ドコ

サヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)などの栄養が含まれていて、「免疫力ア

ップ」「疲労回復」「高血圧の予防」「貧血の予防」「高コレステロールの予防」「ガ

ンの予防」「糖尿病の予防」「喘息の予防」「関節炎の予防」「脳障害の予防」「認知

症の予防」「目の健康維持」「骨や歯の健康維持」「精神の安定」「老化防止」「美肌

効果」などの健康効果があります。

 

免疫力アップ

偏った食生活や、加齢、冷え、ストレスなどが原因で免疫力は低下してしまいます。ウ

ナギに含まれているタンパク質には白血球などの免疫細胞や、免疫に関わる酵素の材料

となる働きがあります。また、喉や鼻などにある粘膜や、血管を健康な状態に保つこと

で、細菌やウイルスに感染することを防ぐ働きがあるビタミンAや、免疫機能を担う白

血球のひとつである好中球の活性維持や増強に関与する働きや、ウイルスの増殖を阻止

する働きがあるインターフェロンの生成を促進する効果や、粘膜の形成に関与し、口や

鼻からウイルスが侵入するのを防ぐ効果などがあるビタミンC、抗酸化作用によって免

疫細胞が働きにくくなる原因である活性酸素を除去し抑制することで免疫細胞を活性化

させる働きがあるビタミンEやセレン、免疫の為に必要なタンパク質の生成を助ける働

きがあるパントテン酸葉酸、免疫機能を維持する効果のある免疫グロブリンという抗

体の生成に関与するビタミンB6や、細胞がウイルスや細菌に感染するとシグナルとなっ

て免疫細胞を活性化させる働きがある亜鉛なども含まれているので、ウナギには免疫力

をアップする効果があると言えます。

 

疲労回復

人間の身体は、病気、栄養不足、運動不足、睡眠不足、ストレスなどによって、疲れて

しまうと疲労状態になってしまいます。ウナギに多く含まれるビタミンB群には、エネ

ルギーを生み出すために欠かせない三大栄養素である糖質、脂質、タンパク質の分解や

代謝に必要な酵素補酵素としてサポートする重要な働きがあり、エネルギー不足によ

疲労を防ぐ効果があります。また、筋肉を修復することで、筋肉が弱り、内臓の働き

が衰えて疲労しやすくなるのを防ぐ働きがあるタンパク質や、血糖値を正常な値に維持

することで疲れにくくする働きがある炭水化物(糖質)、疲労回復に効果のある栄養素の

吸収を大幅にアップさせる働きがあるビタミンCなども含まれているので、ウナギには

疲労を回復する効果があると言えます。

 

高血圧の予防

偏った食生活、肥満、喫煙、過度な飲酒、ストレスなどが原因で血圧が高くなってしま

うと高血圧になってしまいますが、ウナギに含まれるカリウムには高血圧の原因の一つ

である過剰に摂取しすぎたナトリウム(塩分)を排出し、体内の水分濃度を調整する働き

があります。また、血管を緩めることで、血圧の上昇を抑える働きがあるマグネシウム

や、体内で使用されたナトリウムの排出を促進し血圧を下げる働きがあるタンパク質、

血液をサラサラにすることで、血圧の上昇を抑える働きがあるDHA(ドコサヘキサエン

酸)や、血栓を作りににくくして血液を通りやすくし、血圧を下げる働きがあるEPA(エ

イコサペンタエン酸)なども含まれているので、ウナギには高血圧を予防する効果があり

ます。

 

貧血の予防

血液中で酸素運搬の役割を果たすヘモグロビンを構成する重要な成分のひとつである鉄

が不足してしまうと、ヘモグロビンが体内で生成されずに減少してしまい、貧血になっ

てしまいます。ウナギにはヘモグロビンを生成するのに必要な成分である鉄が含まれて

います。また、ヘモグロビンを含有している赤血球の生成を促す働きがあるビタミンB

群のひとつであるビタミンB12や、ホルモンバランスの調整や赤血球の中にあり血液中

で鉄や酸素を運んでいるヘモグロビンを生成するのに必要なビタミンB6、異常な赤芽球

が増えてしまい酸素が減って貧血になるのを防ぐ働きがある葉酸や、血液に含まれる鉄

が不足した場合に、肝臓に蓄えられている鉄の運搬を補助し、造血を促す作用があるモ

リブデン、造血を助ける働きがある亜鉛や銅、抗酸化作用によって体に身体に有害な活

性酸素を除去し抑制することで、病気などの抵抗力を高めて全身の細胞に酸素を運んで

いる赤血球の生成や血流を改善する働きがあるビタミンCやビタミンE、セレンなども

含まれているので、ウナギには貧血を予防する効果があると言えます。

 

コレステロールの予防

コレステロールには、善玉コレステロールと呼ばれるHDLコレステロールと、悪玉コレ

ステロールと呼ばれるLDLコレステロールがあります。善玉コレステロールには、血液

中に浮遊する余分なコレステロールや血管壁にくっついたコレステロールを回収し除去

する働きがあり、悪玉コレステロールには善玉コレステロールと反対に細胞膜などを形

成するために血液中にコレステロールを送り出す働きがあります。この悪玉コレステロ

ールが増えすぎてしまうと血液中にコレステロールが増え、血管壁にくっついてしま

い、血中のコレステロール値が高い状態になってしまいます。ウナギに含まれる

DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)には、血中の中性脂肪やコレス

テロールを低下させる働きがあるので、ウナギには高コレステロールを予防する効果が

あると言えます。

 

ガンの予防

ガンは日本人の三大死亡原因の1つとしてされていて、約3人に1人がガンで亡くなっ

ていると言われています。ウナギに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサ

ペンタエン酸)には、がん細胞の増殖や転移を抑制する働きや、身体の細胞をガン細胞へ

と変化させるように促す活性酸素を体外へと排泄する働きがあります。また、抗酸化作

用によって、ガンの原因物質である増えすぎてしまった活性酸素を除去し抑制する働き

があるビタミンCやビタミンE、セレンなどもが含まれているので、ウナギにはガンを

予防する効果があると言えます。

 

糖尿病の予防

偏った食生活、運動不足、肥満、喫煙、ストレス、遺伝、インスリン欠乏などが原因で

血糖値が高くなってしまうと糖尿病になるリスクが高まってしまいます。ウナギに含ま

れるDHA(ドコサヘキサエン酸)には、血糖値を下げる働きがあります。また、中性脂肪

や悪玉コレステロール値を下げる働きによって、血糖値が高い原因となる肥満を改善す

る効果があるEPA(エイコサペンタエン酸)や、インスリンの働きが悪くなり、分泌がう

まくいかなくなってしまうのを防ぐマグネシウムなども含まれているので、ウナギには

糖尿病を予防する効果があると言えます。

 

喘息の予防

呼吸をするときの空気の通り道である気道が、アレルギーなどの炎症によって敏感にな

り、痙攣(けいれん)を起こして狭くなってしまうと喘息(ぜんそく)になってしまいます。

ウナギに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)には、アレル

ギーが起こる原因である、体内で作られたプロスタグランジンという化学物質やその仲

間が作られるのを抑制する働きがあるので、ウナギには喘息を予防する効果があると言

えます。

 

関節炎の予防

関節痛やリウマチは体内にサイトカインという炎症物質が分泌されることによって起こ

ります。ウナギに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)には

炎症を抑える働きを持つ抗炎症作用があります。この抗炎症作用には関節の腫れ、痛

み、こわばりを緩和するなどの効果があるので、ウナギには関節炎を予防する効果があ

ると言えます。

 

脳障害の予防

ウナギに含まれる、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)には脳の神

経細胞膜に働きかけ、細胞膜を柔らかくすることによって、神経の働きを助ける効果が

あります。また、血管を柔らかくして、血流を良くすることで、脳に栄養をいきわたら

せてくれる働きもあるので、ウナギには脳が栄養不足になり知力や精神に悪影響を及ぼ

すのを防ぐ効果があると言えます。この効果に脳障害である発達障害などを予防する効

果があります。

 

認知症の予防

脳の神経細胞は生まれてから増えることなく、歳を重ねるとともに減っていってしまい

ます。脳の神経細胞が減ってしまうと脳の働きが低下してしまい認知症になりやすくな

ってしまいます。ウナギに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)には脳を刺激して、残っ

神経細胞を活性化させる働きがあります。脳は刺激を与えて鍛えれば、鍛えただけ向

上する性質があるので、脳を刺激することができるDHAを含んでいるウナギには認知症

を予防する効果があると言えます。

 

目の健康維持

テレビや、スマートフォン、インターネットなどを長時間使い続けてしまうと目が疲れ

てしまいますが、ウナギに含まれるビタミンCやセレンには抗酸化作用があり、この抗

酸化作用には目を光障害から保護することで、パソコンやスマートフォンなどを長時間

使用することによる眼精疲労の改善や、加齢性の目の病気である白内障や加齢黄斑変症

などを予防する効果があります。また、目の結膜を活性化させる働きによって、目の潤

いを保つのをサポートする効果や視覚情報を脳に伝えるロドプシンという物質の再合成

を促進する働きなどがあるビタミンAや、目の周辺の筋肉の疲れを和らげる働きがある

ビタミンB1、目の粘膜を正常にする働きがあるビタミンB2や、目の水晶体の代謝と免

疫機能を高める働きがあるビタミンB6、視神経の機能を正常にする働きがあるビタミ

ンB12や、血行促進作用によって疲れ目やドライアイの防止や老眼予防に効果があるビ

タミンE、視神経の伝達をサポートする働きがある亜鉛なども含まれているので、ウナ

ギは目を健康に維持するのに効果的な食材といえます。

 

骨や歯の健康維持

カルシウムが不足してしまうと、血液中のカルシウム濃度を一定に保つために、骨に貯

蔵されているカルシウムを血液中に溶かし出し、カルシウム濃度を一定に保ちます。な

ので、カルシウム不足が長期間に渡って続いてしまうと、骨がもろくなり、骨粗鬆症

軟骨化症などの病気になりやすくなってしまいます。ウナギには骨や歯を作るのに必要

な主成分であるカルシウムが含まれています。また、吸収されにくいカルシウムの吸収

を促進し、骨や歯を丈夫にして骨の強度を高める働きがあるビタミンDも含まれていま

す。ビタミンDは食品から摂取しなくても、日光を浴びることで人間の体内で合成され

るビタミンですが、近年は日光を浴びる機会が少ない方や、紫外線を極度に避ける方な

どが増えているので、ビタミンDが不足している方が多くなっています。なので、ビタ

ミンDやカルシウムを含むウナギは骨や歯を健康にするのに効果的な食材と言えます。

 

精神の安定

現代社会はストレスを受けることがとても多く、ストレスをためて生活している方が増

えています。人間の身体はストレスを感じると、その状況に対応するためにストレスを

緩和する働きがある副腎皮質ホルモン(抗ストレスホルモン)を分泌します。ウナギには

この抗ストレスホルモンを生成し分泌する際に必要不可欠な成分であるビタミンCが含

まれています。また、糖質の代謝を促進することでイライラの解消に効果があるビタミ

ンB1や、抗ストレスホルモンの合成を促進する働きによってストレスを緩和する効果

があるパントテン酸、感情のバランスを調整し情緒不安定になったり、イライラしやす

くなったりするのを防ぐセロトニンと呼ばれる脳内ホルモンの分泌を促す働きがあるビ

タミンDや、神経の興奮や緊張を緩和する働きによって、神経機能や精神面が不調にな

るのを防ぐ効果のあるカルシウムなども含まれているので、ウナギにはストレスを緩和

し精神を安定させる効果があると言えます。

 

老化防止

体に侵入したウイルスや細菌を攻撃する働きがある活性酸素が過剰に働くと正常な細胞

にも攻撃をしてしまいます。これにより細胞内や核酸、血管内などの体の様々な部位に

悪影響を与えてしまい、老化の要因となってしまいます。ウナギに含まれるビタミンC

やビタミンE、セレンなどには抗酸化作用があり、増えすぎてしまった活性酸素を除去

し抑制する働きによって、活性酸素が過剰に働き正常な細胞を攻撃してしまうのを防ぐ

効果があるので、ウナギには老化を防止する効果があると言えます。

 

美肌効果

ウナギに含まれるビタミンCには美肌作りに欠かせない、コラーゲンの生成を助ける働

きや、シミやソバカス、シワや肌荒れ、ニキビの炎症などを防ぐ効果があります。また、血液循環を促すことで、クマやくすみを改善する働きや、肌の新陳代謝を向上させ

るなどの効果があるナイアシンや、脂質の代謝に関与し過酸化脂質を分解する働きによ

って、過酸化脂質が原因のひとつとして考えられている大人ニキビを予防する効果のあ

ビタミンB2、抗酸化作用により体のサビと言われる過酸化物質が生成されるのを防

ぎ、くすみの原因を作りにくくする働きがあるビタミンEやセレン、肌のターンオーバ

ーを正常に保ち、肌をスベスベにする働きがあるビタミンAなども含まれているので、

ウナギには美肌効果があると言えます。

 

最後に

今回はウナギに含まれる栄養と健康効果16選についてお伝えしました。ウナギの血液に

は「イクチオヘモトキシン」という毒素が含まれているので、生のウナギを調理して食

べる場合は60℃以上で5分以上加熱して、毒性を失わせてから食べるようにしましょ

う。ウナギは人間の体内では作ることが出来ないオメガ3必須脂肪酸DHA(ドコサヘ

キサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)、ビタミンやミネラルなどの栄養を豊富に含

んでいて、健康面で役立ってくれること間違いなしの食材なので、機会があったら、是

非食べてみてはいかがでしょうか。